
リク
先生!もし世の中からお金がなくなったらどうなるの?

ユイ
たしかに…お店で何か買うとき、お金がないと困るよね。

モモカ
でも昔は物々交換をしていたんでしょ?それなら大丈夫じゃない?

門井先生
いい質問だね。実は、お金がなくなったらとっても不便な世界になってしまうんだよ。今日は『お金がなくなるとどうなるのか』を考えて、それから『お金の役割』と『なぜお金が大事なのか』を学んでいこう!
お金がなくなるとどうなる?
お金がない世界では、私たちは「物々交換」という方法でモノやサービスをやりとりすることになります。でも、物々交換にはたくさんの不便な点があるんです。
欲しいものと交換できない!?
たとえば、リクが魚を持っていて、パンが欲しいとします。でもパン屋さんは魚じゃなくて野菜が欲しいかもしれません。この場合、リクは魚を野菜に交換して、その野菜をパンと交換する…という手間がかかります。これって、とっても面倒ですよね?
価値の基準がバラバラ
お金がないと、物の価値をどう決めるのかが難しくなります。「この服は魚5匹分?」「この靴はリンゴ10個分?」など、交換のたびに価値を考えなければならないのです。お店で値札を見るだけで簡単に値段がわかる今の世界とは大違いですね。
貯めるのが難しい
もしリクが魚をいっぱい持っていたとしても、魚はすぐに腐ってしまいます。物々交換の世界では、将来のために財産を貯めておくのがとても大変なのです
お金の3つの役割
物々交換の問題を解決するために生まれたのが「お金」です。お金には、大きく分けて3つの役割があります。
価値を測るもの
お金があることで、物やサービスの値段をはっきりと決めることができます。たとえば、100円のジュースと500円のノートを比べると、ノートのほうが高いとわかりますね。もしお金がなかったら、「この魚はこの服と同じ価値がある?」なんて迷うことになってしまいます。
交換をスムーズにするもの
昔は「物々交換」といって、持っているものを直接交換していました。でも、お互いが欲しいものを持っていないと取引ができません。お金があれば、誰とでも簡単に売ったり買ったりすることができます。たとえば、お店でジュースを買うとき、いちいちお店の人と「魚とジュースを交換しよう!」とは言いませんよね。
価値を蓄えるもの
お金は、使わずに持っておくことができます。たとえば、お年玉をすぐに使わずに貯めておけば、あとで好きなものを買うことができます。もしお金がなかったら、魚をたくさん持っていても腐ってしまって、後から何かと交換できなくなるかもしれません。お金は長く使える「価値を貯めておく道具」でもあるのです。
お金が大事な理由
お金には、物々交換を楽にするだけでなく、生活や社会を支える大事な役割もあります。
生活に必要なものを手に入れる
食べ物、住む家、服、医療、教育など、生活に必要なものはすべてお金を使って手に入れることができます。お金があることで、私たちは健康で安心した生活を送ることができるのです。
夢や目標を叶える
旅行に行きたい、新しいゲームを買いたい、大好きな習い事を続けたい…そんな夢や目標を実現するのにもお金が役立ちます。計画的にお金を使うことで、自分の未来をより良いものにすることができます。
社会を支える
お金は、私たち一人ひとりだけでなく、 社会全体を動かす大事な仕組み でもあります。税金や募金を通じて、学校や病院、道路を作ったり、困っている人を助けたりすることができるのです。

リク
なるほど!お金って、ただの紙やコインじゃなくて、すごく大事な役割があるんだね。

ユイ
しかも、昔の物々交換の問題を解決するために生まれたなんて面白い!

モモカ
それに、私たちの生活だけじゃなくて、社会のためにも役立ってるんだね。

門井先生
そうだよ。だからこそ、お金をどう使うか、どう貯めるかをしっかり考えることが大事なんだ。

リク
よし!お金の使い方、もっと考えてみる!

モモカ
うん、これからもっとお金のことを知りたくなってきた!

門井先生
その意気だね!次は「お金の歴史」について学ぶよ!昔の人は何をお金として使っていたのかな?
この記事のポイント
- お金がなくなると、物々交換の世界に戻ってしまい、とても不便になる。
- お金には「価値を測る」「交換をスムーズにする」「価値を蓄える」という3つの役割がある。
- お金は生活を支え、夢を叶え、社会を成り立たせるためにとても大事なもの。

門井孝史
1977年、埼玉県生まれ。ファイナンシャルプランナーとして企業経営者や不動産オーナーをサポートし、MDRT最上級資格「TOT」を持つお金の専門家。「子どもにもお金の大切さを知ってほしい」という想いから、『マネテラス』でお金の仕組みや使い方を楽しく教える。趣味は野球で、休日はキャッチボールを楽しむことも。