
リク
ねえ先生、お金ってどうやって作られてるの?お店でピカピカの新しい硬貨を見ることがあるけど、あれってどこから来るの?

ユイ
そういえば、お札も新しいものと古いものがあるよね。どこで作られてるんだろう?

モモカ
もしかして、銀行でお札を印刷してるの!?

門井先生
いい質問だね。お金は、普通の工場ではなく、特別な施設で作られているんだよ。さらに、お金はただ作られるだけじゃなく、使えるようになるまでの流れがあるんだ。今日は、お金がどうやって作られ、どこを通ってみんなの手元に届くのか、一緒に学んでみよう!
お金はどこで作られるの?
私たちが普段使っているお札や硬貨は、特別な施設で厳しく管理されながら作られています。ただの紙や金属ではなく、偽造を防ぐための特別な技術や素材が使われ、国の経済を支える大切な存在です。お金を安全に、そしてスムーズに流通させるために、どこで、どのように作られるのかを知ることが大切です。
造幣局
造幣局 では、 1円玉・10円玉・100円玉・500円玉などの硬貨 を製造しています。硬貨は 金属を溶かし、型に流し込んで作られたあと、刻印が押されて完成 します。また、ギザギザの縁や特殊なデザインを入れることで、偽造を防ぐ仕組みも取り入れられています。
国立印刷局
国立印刷局 では、千円札・五千円札・一万円札などの紙幣 を印刷しています。紙幣にはホログラムや特殊なインク、透かしなど、偽造を防ぐための技術が使われています。また、新しいお札が発行される際には、デザインやセキュリティ技術が進化することもあります。
作られたお金はどうやって流れるの?
造幣局や国立印刷局で作られたお金は、ただ作られただけでは直接私たちの手元には届きません。
まずは日本銀行に送られ、そこから世の中に流通していきます。お金の流れがスムーズであることで、経済の安定が保たれ、私たちが安心してお金を使えるのです。
日本銀行の役割
日本銀行(にっぽんぎんこう)は国の中央銀行であり、お金の流れを管理する機関です。一般の銀行とは異なり、お金の供給量を調整し、経済の安定を守る役割を持っています。
日本銀行が適切にお金を管理することで、物価の安定や企業の活動がスムーズに進むようになります。ここでの調整がうまくいかないと、お金の価値が変わりすぎたり、経済のバランスが崩れてしまうことがあるので、とても重要な役割を担っています。
お金の量を調整する仕組み
お金が多すぎるまたは少なすぎると、私たちの生活に大きな影響が出てしまいます。そのため、日本銀行はお金の量を適切にコントロールする仕組みを持っています。お金の供給量を間違えてしまうと、物価が急激に上がったり下がったりして、暮らしに影響が出ることがあるのです。
お金が多すぎるとどうなる?
インフレーション(物価上昇)の問題が発生します。
お金がたくさん流通しすぎると、商品やサービスの値段(物価)が急激に上がり、 普段の買い物がしにくくなってしまう のです。たとえば、100円のジュースが200円になったり、電車の運賃が急に値上がりすることが考えられます。給料が増えないのに物の値段だけが上がると、生活が苦しくなってしまいます。
お金が少なすぎるとどうなる?
デフレーション(景気悪化)が起こる可能性があります。
お金の流通が少なくなると、企業の利益が減り、給料が下がることがあります。
給料が下がると、買い物をする人が減り、さらに経済が停滞してしまいます。企業が成長しなくなると、新しい仕事が生まれにくくなり、人々の暮らしにも悪影響が出てしまいます。
日本銀行の「金融政策」
このような問題を防ぐため、日本銀行はお金の供給量を調整する「金融政策」を行っています。景気が悪くなりそうなときはお金の流通量を増やし、逆に物価が上がりすぎたときは流通量を減らすことで、バランスを取っているのです。

リク
へえ~!お金ってただ作って使うだけじゃなくて、日本銀行がちゃんと管理してるんだね!

ユイ
お金の量を調整しないと、物価が上がりすぎたり下がりすぎたりして大変なことになるんだ…!

モモカ
お金って私たちの生活に欠かせないものだから、流れや仕組みを知ることも大事なんだね!

門井先生
その通り!お金は社会の血液のようなものだから、スムーズに流れるようにすることが重要なんだよ。
この記事のポイント
- お金は造幣局(硬貨)と国立印刷局(紙幣)で作られる。
- 作られたお金は、日本銀行を通じて世の中に流れる。
- お金が多すぎると物価が上がり、少なすぎると経済が停滞するため、日本銀行が調整している。

門井孝史
1977年、埼玉県生まれ。ファイナンシャルプランナーとして企業経営者や不動産オーナーをサポートし、MDRT最上級資格「TOT」を持つお金の専門家。「子どもにもお金の大切さを知ってほしい」という想いから、『マネテラス』でお金の仕組みや使い方を楽しく教える。趣味は野球で、休日はキャッチボールを楽しむことも。