預かる・貸す・送る。銀行の仕事を、買い物やパン屋さんの例から見てみましょう。
この回で考えること
- 預金・貸出・送金という銀行の働きを区別する。
- 銀行が暮らしや仕事の支払いを支えているとわかる。
- 口座を安全に使うための確認を知る。
銀行に預けたお金は、どう確かめる?
これまでの回では、キャッシュレスの支払いや、口座から引かれるお金の話が出てきました。では、その口座がある銀行は、どんな仕事をしているのでしょうか。

ユイ
お金を預ける場所だよね。大きな貯金箱みたいなものかな?
銀行にお金を預けることや、預けているお金を「預金」といいます。銀行では、一人ひとりのお金の出入りを口座に記録します。通帳やアプリなどで、口座に入った金額、口座から出た金額、残高を確認できます。現金を引き出しただけなら、そのお金は手元に移ったので、まだ買い物に使ったとは限りません。
ただし、自分専用の箱に、渡した紙幣をそのまま入れておく仕組みではありません。引き出すときに、預けたときと同じ紙幣が戻ってくるわけではないのです。
仕事を始めたり続けたりするために、貸す
銀行は、人や会社にお金を貸す仕事もしています。例えば、パン屋さんが新しいオーブンを買いたいのに、一度に払うお金が足りないことがあります。銀行から借りられれば、先にオーブンを買い、仕事で得たお金などから少しずつ返す計画を立てられます。

リク
新しいオーブンがあったら、焼けるパンが増えるかもしれないね。
銀行は、借りたい理由や返せる見込みなどを調べて、貸すかどうかを判断します。申し込めば必ず借りられるわけではありません。借りた側は元のお金を返し、借りるための料金に当たる「利子」も、約束した条件で払います。

門井先生
お金を貸すことで、仕事や暮らしの準備を支えるんだね。でも、お金を貸すことと、あげることは違うよ。
遠くの相手に、お金を送る
銀行は、口座から別の口座へお金を移す「振り込み」も支えています。例えば、遠くの店に代金を振り込むと、店の口座で受け取りを確認できます。現金を持って、その店まで行く必要はありません。

モモカ
代金を渡すためだけに、遠くまで出かけなくていいんだ!
銀行などの間で支払いの情報をやりとりし、口座に記録します。自分が預けた紙幣そのものを、そのつど相手の店まで運ぶわけではありません。会社からの給料の受け取りや、電気代などの支払いにも口座が使われています。
銀行にも、仕事を続けるためのお金が必要です
銀行の仕組みを動かしたり、安全を守ったりするには費用がかかります。銀行は、貸したお金の利子や、振り込みなどのサービスの料金である「手数料」を受け取ることがあります。一方、私たちが銀行にお金を預けると、預金の種類や条件に応じて、銀行から利子を受け取れることもあります。
振り込みや現金の引き出しに手数料がかかるかは、銀行・利用する方法・時間帯などで違います。使う前に確かめると、思っていなかった支払いを避けやすくなります。
預けた後も、自分で確かめることがあります
銀行が仕事を続けられなくなる「破綻(はたん)」などに備えて、預けた人のお金を守る制度があります。ただし、預金の種類や金額によって、守られる範囲は違います。銀行で扱っている商品なら何でも、全額守られるわけではありません。
また、暗証番号やパスワードを他人に教えないこと、覚えのない出入りがないか記録を確認することも大切です。困ったことがあれば、おうちの人と一緒に銀行の窓口などへ相談しましょう。
今回のまとめ
- 銀行は、お金を預かる・貸す・送る仕事で暮らしを支えています。
- 貸すことは、返す約束がある点で、お金をあげることと違います。
- 口座の記録や手数料を確認し、大切な情報を守って使います。
おうちの人と話してみましょう
次の回では、お金を借りたときに返す「元のお金」と「利子」の違いを考えます。
出典・参考資料
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情報確認日:2026-10-16

門井孝史
1977年、埼玉県生まれ。ファイナンシャルプランナーとして企業経営者や不動産オーナーをサポートし、MDRT最上級資格「TOT」を持つお金の専門家。「子どもにもお金の大切さを知ってほしい」という想いから、『マネテラス』でお金の仕組みや使い方を楽しく教える。趣味は野球で、休日はキャッチボールを楽しむことも。
